【エマツェ】とは、インドネシアのニューギニア島、アスマット地方の言葉で盾を意味する。 今作は、ニューギニア島に住む少数民族が戦闘時に用いた盾をモチーフとしたもの。ニューギニア一円での部族間の戦争には、槍、弓 矢、斧、盾などが武器として用いられるのだが、ここにおける戦争は普通考えられるような人殺しや略奪行為による 征服を意味しているのではない。 戦場では、人間の背丈ほどもある盾の列が至近距離で対峙する。しかし戦闘自体は、儀礼的な意味が大きく激しくはなく、この段階で、和解が成立することもある。 盾は、本来は敵を威嚇する ためのものであるが、戦闘用の機能と、すぐれた芸術性を併せ持っている。その辺りの要素が YAS 氏の琴線に振 れ、創作意欲をかきたてたのであろう。
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